捨てるにはもったいない、置いておくには邪魔!
飾るにはホコリの溜まり場所!? 
ひび割れフレーム遊び

まずはアルミニウム合金について・・・
わかったことを伝達します。

 世間ではアルミニウムやアルミニウム合金を総じて「ああ、アルミか」とでも言っているような気がしないでもありません。
それで、ことが済んだら良いのですが、それでは済まないアルミニウム(合金)。いろんな系統で多くの種類があり、使途・目的などにより、使い分けられているという事実がわかってい
ました!

 わが国にとって鉄と共にアルミニウム(アルミニウム合金)は、たいへん縁深い金属なのです!

 ESDやESDTという言葉を聞いたことがありませんか?超々ジュラルミンと云われるアルミニウム合金でんな。これは、何んと、日本が大東亜戦争前、欧米列強に先駆けて開発、実
用化し命名したものです。ESDとはExtra Super Dulaluminの略で、ESDTのTは熱調質のTemperの頭文字であります。現規格でいえばA7178に相当するらしいです。
 
(A7178といえばアーチェリーの矢のシャフトにも使われていたような・・・・A7178TD-T9)

零戦(零式艦上戦闘機)は世界で始めて主翼桁に超々ジュラルミンESDを使用。住友金属がZn(亜鉛)を大量に含有したDulaluminの時期割れ防止に成功し、今までの超ジ
ュラルミン(A2024に相当)より引張強度が30〜40%高い超々ジュラルミンESDが押出型材として実用し得るまでになったそうです。

*住友は各国の特許を得たが、当時列強でも少しずつ成分や強度の異なる同系統が競って研究されてました。

*また、こうとも書いてありました・・・・・・・海軍の指導の下、五十嵐氏を中心とする住金の人々で、少量のクロム(Cr)添加により時期割れ性を格段に減らすことに成功し、その合金を
ESDと命名。その名前は、英国のE合金と独逸のStander合金とを組み合わせたジュラルミンという意味から出たもので、ESDの略語と偶然一致したのです!と。

                           雑音 : 時期割れとは、冷間加工を受けた素材が月日の経過につれて自然に割れを起こす現象のことでしょうか?
そして、以後何年間は世界の空を圧巻したのです・・・・・・・・・・・・
朝日ソノラマ社刊行
堀越二郎・奥宮正武共著「零戦」より参考にさせてもらいました。


さて本題
 
 私の知り合いの中でグルグル所有が回ったモンティの古いB221(スレッドヘッド)。ヘッドチューブのクラックがだんだん長くなって、とうとう使用不可と烙印を押されて私のとこ
ろに回ってきました。我々、中途半端には嬉しい7000シリーズ、良い練習用素材と喜びます!

 材質はアルミ合金A7005−T6
と明示されている。さすが、極限を競うバイクトライアルの一流品。

 いざ、溶接といえども、溶接棒は5356や5183しかない。溶接見本市等で集めた有数メーカーの適合表を見てもA7005に適する棒は載っていない!? きっとわが国ではあまり使わ
れていない材料なのでしょう。 5356や5183は、A7003やA7N01の溶接適合は可であるから行けるんとちゃいますか?何というええ加減なことでしょうか!
 
 アルミニウム合金の成分元素(銅やマグネシウム、亜鉛など)には特有の割れ特性があり、ある成分比でそれが発生するそうな。だから、その成分元素を特に多くしたりして、割れの
危険を回避しようとしたのが、母材(系列・種類)別の溶接棒選択ですね。溶接材料と溶接棒の適合表やそれらの成分を見合わせていますと、うすうす判ってくるような気がしますね。


 
 ここぞとばかりに、家の本箱から数少ないアルミ合金関連のを探し、むさぼり読む。それでも足らずと産報出版や軽金属溶接協会からいろんな本を買ってみるが、いろんな単語が出
てきてサッパリわかりまへんし、すぐに忘れます!! でもHAZという言葉だけは、今だ頭に残ってます?

 
A2000・6000・7000系展伸材は熱処理合金に所属し、出来上がった製品を修理や改造といった溶接等加熱加工した場合、もう一度規定の熱処理プログラム
を経なければ、高強度が得られないのです。そらそうでっしゃろ!溶接という加熱処理で溶接2番と重要視される溶接部近傍(HAZ)は焼きなまし処理をされたみたいなもんですからね。

 例えば自転車メーカー、強度やら割れ感性をシビアに要求とする製品を作る場合、O材等で溶接加工し、完成後に炉で規定の熱処理するのでしょうね? せやけど、国内で勢いあ
る某アルミフレーム製造工場(下請け)に熱処理炉、それも大きなフレームが入り、デリケートなアルミ合金のプログラムをこなす炉なんか見たことありません!!では、わが国で作ら
れたアルミ合金自転車は、パチもんなのでしょうか?私の古いアラヤMTBマディーフォックスも・・・・

 ジャイアントやメリダ、それにキャノンディールの工場は、A6061というアルミ合金(安い、手に入りやすい?)を好んで使うため、大掛かりな熱処理炉を持っているとアメリカまで見学
に行ったモノ好き人に聞いたことがあります。

 熱処理型合金のA7000系の特定種においては所定の熱処理後の板・管等材料を溶接加工した場合、その溶接部(熱影響部)の強度は一時は低下するが、室温で
もある一定期間すれば、元の処理後の強度にはおぼつかないものの、ある程度まで回復するのですよ!(この場合は復元というのは間違い!)。

 溶接構造用材料と呼ばれるもので、大きすぎて炉に入りきらない電車や大きなプラント用に開発され、
そのおこぼれで自転車にも使わせてもらっている皆さまご存知A7N01(わが
国、それも関西!神戸製鋼が開発!!)がそれでっしゃろな! 私みたいな素人が遊ばせてもらうには、非熱処理合金のA5052やA5083と共に、末永く仲良くしましょう!と言ってしま
う母材でんな。でも、熱処理型合金はなかなか思ったサイズそれに調質が手に入らないのが難点だす。買う量が少ないので、材料屋も相手にしてくれません・・・・

 
 講釈はさておき、このフレームでは本来の乗り方をしないから・・・・・ちょっと実験してみよか・・!? 
 
 ワン圧入、更にはライディング時、相当のストレスを受けるヘッドチューブを、溶接加工によって複雑な金属組織なることを承知で、その修復をするなんて、
相当イカレていると解され
ることでしょう。

 しかし、溶接練習、駄目でもともと、なんでもやって、最後はブツ切りの後、溶解〜鋳造リングガードと相成ります。他人の不用品?が、私の楽しみに!!! 
 
 とにかく今の自分に出来ることをやってみることにしました!実験!!


 なぜか?こうなってました!? 直流でナメ付を試みた跡が覗えます
 アルミニウム溶接は交流が基本

 これを修復して競技に使えるものにしようと考えているのではありません!しょせん私は
単なる溶接好きの野次馬。せめて外観だけはもっとマシに、かつヘッドベアリングのワンが
適切にハマルくらいにはしたいものです。欲言えば、ちょい乗り程度なら耐ええるくらいま
では・・・・

 フレームビルダーに修理を持ち込めば、ヘッドチューブを外し、新たに付け替えというこ
とになるのでしょう。私はその様な能がありませんので、いい加減溶接でクラック周辺だけ
を修復しようともくろみました。でもこれ、本当は間違いの修復法でしょう!その理由・・・・
    

 傷口をヤスリで整型(応力腐食割れ?の原因となった不良組織を除去するため)します。

 アークで溶かしたら一緒くたになるやんけとは絶対に言わないで下さいね。

 また、クラックの新たな伸長を防ぐため、クラック先端の少し先にクラックの大きさに応じ
たストップホールをあけます。


 クラックを開先加工の後、溶接作業を自分なりに済ませ、ヤスリ掛けでビード削除の後、
念押しにこんなハチマキはどうかな?と思案。ブサイクですね!

 結局、こういうことになります。上手いことできません!すぐ近くのビードと較べると大人
と子供ほどの差がありますね。

 あまりにも不細工なので、ヤスリで整形しました。これ以上できまへん!
 
さて、こんなええ加減なことで、コンビニまでの下駄号に生まれ変われるのでしょうか?

 なぜ?商品は規則ただしくキレイなビードが出ているのか?半自動TIG(ティグフィラー
やティグボーイ)や先進パルスウェーブMIG、更にはそれを利用したロボットを使っているか
らかいな?

 「よっしゃ」と、自転車のフレーム接合を前提としたことを、一度挑戦してみようとやって
みたのがこれです。

 これが限界! 


メーカーもん探検・・・・

 某アメリカのメーカーのプロトタイプWサス車。某ライダーが供給を受けていたモノ。 転倒による
破損でスクラップになるところ、勉強用に払い下げてもらいました。

 リアユニットはノリ-ン製(ハーレー御用達の専業メーカーですか?)。フレームも米国本国製。それが
不要になったので、ひとつ、勉強がてらに切り刻んでみます。

 何とキレイなビードです。典型的アルミ溶接!この部分はリアスイングアーム?(MCではこう言うの
ですが・・・)のピボット部分です。
溶接は表だけではありません、裏も命!

裏波も規則正しくうってます。さすが、サスペンション専業メーカー! 
 これくらい、母材を溶かしこまな、強度は維持できないのですね。こんな芸当、私には一生かかって
も出来ません!

 まさに脱帽です。いっさい、ケチはつけません!!!


モノつくりへ返る